歌川広重《東海道五十三次/日本橋》

東海道五十三次之内 日本橋 朝之景

歌川広重(1797-1858)
日本通運株式会社

ほんのりと空が明るくなる中、東海道へ向けて出発する参勤交代の大名行列が日本橋を渡っています。江戸・日本橋から京・三条大橋までは約492㎞、江戸人の旅はとにかく朝早くから日が暮れるまで歩き通しで、実際には日の出の2時間ほど前に出立するのが常だったようです。手前には江戸へ魚や野菜を売りにいく棒手振(ぼてふり)たちの姿が見えます。江戸のおかみさんたちは朝ごはんの食材を前の日に買いに行ったりはしません。朝、売りに来たのを呼び止めて、新鮮なアサリや、青菜や、豆腐などを手に入れます。売り物によってそれぞれの掛け声があったそうで、旅のはじまりにふさわしい、
にぎやかさの伝わる一枚です。