日本酒の利き猪口

日本酒の利き猪口

Vol.8 「ワイングラスで愉しむ日本酒」では、ロンドンで毎年開催される世界規模のワインコンペティション「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」の「SAKE部門」において、日本酒のテイスティング審査が行われているというお話をご紹介いたしました。日本でも古くから「利き酒」競技や、鑑評に適した伝統の酒器が存在しています。

「利き酒」の歴史は奈良・平安時代にまで遡ります。貴族の遊びの中にある、香を焚き名前を当てる「十種香」に似たイメージの、「十種酒」という遊びがあったと、室町時代の記録にあります。近年でも日本酒の品評会や鑑評会などが盛んに全国で行われておりますが、その中でも100年以上前から行われている「全国新酒鑑評会」(独立行政法人 酒類総合研究所と日本酒造組合中央会による共催)は特に有名で、左党の間でも毎年話題となります。

この大会では、日本酒に携わる専門家たちによる新酒の審査が行われ、外観、香り、味わいなどの総合評価で、各蔵が金賞受賞を目指します。そこで利き猪口として使用されるのが、「蛇の目(じゃのめ)」と呼ばれる湯呑み茶碗ほどの大きさの猪口と、「アンバーグラス」と呼ばれる琥珀色のガラス猪口です。「蛇の目」は、蛇の目のような二重丸の模様が白磁製の器の中に藍色で描かれている酒器で、白地の部分で日本酒の色づき、藍色の部分や色の境目で、濁りやくすみなどを判別できます。また、白地部分では黒い不純物、藍色部分では白い不純物の有無が確認できるという優れものです。
一方の「アンバーグラス」は、琥珀色のガラスで作られているため、日本酒の色が一切分かりません。色づきからくる味の印象や先入観を一切排除し、香りや味わいといった、酒の性格の判断に全神経を集中させることが可能な酒器です。

和食・天ぷら「山里」では、ソムリエ厳選の日本酒飲み比べセット「ソムリエセレクション」、約30種類の日本酒から自由にお好みの5種をお選びいただける飲み比べセット「マイセレクション」、2タイプの「日本の銘酒 5種飲み比べ」をご用意しております。季節のお料理とともに、ぜひ「利き酒」を愉しんでみてはいかがでしょうか。

和食・天ぷら 「山里」
ソムリエ 岡田昌男