ワインの引き出し

 

ロゼワインの魅力とは?
3つの醸造方法とおいしく飲むためのコツ

執筆者プロフィール

ソムリエ 大出 剛広

宴会サービス、ラ・ベル・エポックを経て、桃花林ソムリエ。
A.S.I. Sommelier Diploma(国際ソムリエ協会認定資格)を保有し、多数のソムリエコンクールに入賞経験を持つ。
特定の得意分野がないほど、ワインに関する幅広いジャンルに精通。

赤ワインはボルドー、白ワインはブルゴーニュ、スパークリングワインはシャンパーニュ。ではロゼワインは?赤や白は有名産地が出てくるのに、近頃流行のオレンジワインだってジョージアがすぐ思い浮かぶのに、ロゼワインとなると産地がなかなか浮かびません。見た目は鮮やかで派手なのに、日本のワイン界の中では地味な存在なのかもしれません。それでも、ロゼワインならではの魅力があります。
華やかな外観とさわやかな味わいを併せ持ったロゼワインは、もっと日本で広まっていいワインだと思います。Mateus(マテウス)から始まったと思われる、日本におけるロゼワインの歴史。その歴史の書き換えはもう始まっています。

日本におけるロゼワイン

ワインイメージ画像

「ロゼ」とはフランス語でピンク、またはバラの意味。つまり、ロゼワインとはピンク色のワインを指します。明るい色から紫のニュアンスがある濃いピンクまで色合いは様々で、味わいも辛口から甘口までバラエティに富んでいます。少し前までの日本市場ではTavel(タヴェル)、Anjou(アンジュ)などの、どちらかといえば濃い色をしたロゼワインがもてはやされていました。
これらのワインは程よい酸味と果実味があり、また価格もお手頃で飲みやすいものでした。多くの人々がロゼワインに抱くイメージはこういったもので、これこそがロゼワインの魅力でもありました。ところがここ最近、その流れが変わってきています。世界中で広まったロゼワインブームに乗り、日本でも有名なワインショップがロゼワインにフォーカスしたり、レストランでのペアリングにロゼワインが使われたりするようになりました。このような広がりをみせているロゼワインのほとんどは淡い色をした、プロヴァンス産のものなのです。

プロヴァンスのロゼワイン

冒頭でロゼワインの産地がなかなか思い浮かばないと書きましたが、プロヴァンスがロゼワインの一大産地であることはワイン界では常識となっています。地中海沿岸にあるプロヴァンスは、ロゼワインが持つ華やかなイメージにもぴったりです。一般的に色は淡く、辛口で、ライト化の進んだ現代的な料理に対してもばっちりの相性を見せてくれます。

ロゼワインの醸造方法

赤ワインは黒ぶどうから、白ワインは白ぶどうから造られますが、ロゼワインはどんなぶどうから造られるかご存知でしょうか?白ぶどうから鮮やかなピンク色は抽出できないため、ロゼワインは基本的に黒ぶどうから造られます。醸造方法は主に3つの方法があります。

1.セニエ法
黒ぶどうを原料とし、除梗、破砕したぶどうをタンクに入れ、ぶどうの自重で流れ出た果汁を発酵させる方法。
2.直接圧搾法
黒ぶどうを原料とし、白ワインと同様にぶどうを圧搾してから果汁を発酵させる方法。黒ぶどうの白ワイン仕立てともいえる。
3.混醸法
黒ぶどうと白ぶどうを混ぜた状態で発酵させる方法。

赤ワインと白ワインを混ぜることはEUでは禁止されていますが、シャンパーニュのロゼワインだけはこれを許可されています。

ロゼワインの愉しみ方

ロゼワインは赤ワインと白ワインの間のような味わいと考える方もいるかもしれませんが、実際には白ワインに近い味わいなので、少し低めの温度の方がワインの持つ良さを発揮しやすいです。辛口であれば料理に合わせやすく、ベーコン、サーモン、海老、かにといったピンク色の食材や和食にとてもよく合います。甘口であればクリームチーズやフルーツを使ったデザートと相性が良いです。そのほか、サングリアにするのもおすすめです。辛口のロゼワインにフルーツとはちみつを入れて漬け込み、丸一日置けば飲み頃。スパークリングウォーターで割るのも愉しいです。

まとめ

プロヴァンスのロゼワインが世界的なヒットとなったことで、今後はロゼ=辛口で淡い色調というイメージに変わっていくかもしれません。一方、甘口で濃い色調のロゼワインも独特の存在感を示しています。甘口といっても、デザートワインほど甘いわけではないので、冷やして飲めば本当に飲みやすいワインです。ワインをあまり飲んだことのない方や、アルコールがあまり得意ではない方にとって、少し甘口のロゼワインはワインの世界に入る格好の入り口となります。
一時期はワインといえば赤か白、もしくはシャンパーニュという風潮がありましたが、今ならロゼワインも仲間入りできるはずです。
今日のワインは赤?白?それともロゼ?

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