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極上の甘さを堪能するコツとは?アイスワインのおいしい飲み方

執筆者プロフィール

シニアソムリエ 菅原 淳美

ダイニングカフェ カメリアを経て2015年より桃花林ソムリエ。
酒類全般に関する幅広い知識を持ち、利酒師、テキーラマエストロの資格も持つ。数々のソムリエコンクールに挑戦中の期待の若手ソムリエ。

数多くあるワインの中でも、とろりと甘いデザートワインは、食後に楽しまれることが多い満足度の高いワインです。中でも低い温度で凍ることにより糖度が高くなったアイスワインは、貴腐ワインとはまた一味違い、華やかな甘みがありながらもどこかすっきりとした味わいが魅力的です。デザートに合わせてマリアージュを楽しむだけではなく、お料理に合わせる事も出来ます。アイスワインを取り入れて、日常をより豊かに彩ってみてはいかがでしょうか。

アイスワインの魅力

ワインイメージ画像
アイスワインとは

アイスワインとは、通常よりぶどうの収穫を遅らせ寒くなることにより氷結したぶどうを使い造られた極甘口のワインです。
甘口のワインは一般的にデザートワインと呼ばれる事がありますが、アイスワインもそのうちの一つで、他には貴腐ワインやストローワイン、レイトハーヴェストなどがよく知られています。貴腐ワインは、カビの一種である貴腐菌がぶどうに付着し、ぶどうの果皮の表面に付き、水分が減っていくため、糖度が高くなり甘みが凝縮されたぶどうが作られます。ストローワインは、ストローとは藁のことで、収穫したぶどうを藁の上で乾燥させ水分を蒸発させることにより造られる甘口ワインで、レイトハーヴェストは遅摘みワインのことを指し、完熟したぶどうの収穫時期を遅らせることにより糖度が高くなり干しぶどう状態になったぶどうを用いて造られる甘口ワインのことです。このようにぶどうの水分量が少なくなり甘みが凝縮されて糖度が高くなったぶどうを使用することにより甘口ワインが造られますが、アイスワインも同じように、凍ることによってぶどう中の水分量が少なくなり、甘いワインを造ることができます。
アイスワインは18世紀末にドイツで誕生し、その後オーストリアやカナダでも造られるようになりました。貴腐ぶどうによって造られるトロッケンベーレンアウスレーゼの次に高い格付けのものとなっています。最低エクスレ度(糖度)は地域やぶどう品種によって異なりますが、自然のままに凍結したぶどうによって造られるアルコール度数5.5度以上のものと規定されています。ドイツで生まれたアイスワインは、アイスワインのためのぶどうを作ることができる環境がある隣国オーストリアにも伝わり、1980年代には同じく冬は冷え込みの厳しいカナダのオンタリオ州、ナイアガラ・オン・ザ・レイク地方にも伝わりました。
アイスワインは国際登録商標であるため、アイスワインと同じ製造法で造られているものであっても、ドイツ産、オーストリア産、カナダ産以外のものはアイスワインと名乗ることができません。

アイスワインの起源

アイスワインは18世紀末にドイツ、バイエルン北部のフランコニア地方で誕生しました。アイスワインを造ろうと考えて生み出されたのではなく、偶然生まれたものとされています。予期せぬ寒波により収穫できずに放置され凍ってしまった完熟ぶどうを捨てるのがもったいないと考えたフランコニア地方の農家の人々がそのぶどうでワインを造ったところ、豊かな甘みと素晴らしい香りのワインが生まれました。生産量が少なく希少価値が高いことから評判となり、「貴族のワイン」とも呼ばれるようになりました。

アイスワインのおいしい飲み方と保存方法

飲み方
・温度

アイスワインを飲む際にまず重要なのは、温度です。4度~10度が適温で、コクのある芳醇な甘みと酸味のバランスが良くなります。温度が高くなると濃厚な甘みが強く、もったりとした口あたりになり重たくなってしまいます。また4度未満に冷やしてしまうと香りやぶどうの果実味が閉じてしまい、アイスワインの特徴である甘みも感じづらくなってしまいます。15℃前後で保存し、飲む2時間前くらいに冷蔵庫で冷やすことで、ベストな温度になります。

・グラス

グラスは小ぶりのチューリップ型のグラスを使用するのがおすすめです。アイスワインの華やかな香りを堪能でき、アイスワインの魅力を最大限に楽しむことができます。

保存方法

アイスワインは1度にたくさん飲む事が少ないので、ボトルに残ってしまう事があります。その時はコルクでフタをし、冷蔵庫で保存するようにします。長くおいてしまうと酸化してしまったり、香りが飛んでしまったりするおそれがあるため、1週間以内で飲み切りましょう。ワインセラーがない場合は劣化させないよう、湿度が多く温度差の少ない所で横に寝かせて保存します。適切に保存すれば、購入してから3カ月以上は保管することができます。

おすすめのアイスワインに合わせる料理

おすすめのワイン
銘柄:
Inniskillin Icewine(イニスキリン)
産地:
カナダ オンタリオ州

ぶどう品種ヴィダルを100%使用した高級アイスワインです。マーマレードやブラウンシュガー、熟した桃やアプリコットの香りにオーク樽のバニラのアロマが特徴的です。甘すぎず上品な酸が全体をバランスよく包み込みます。

銘柄:
Northen Icewine(ノーザン)
産地:
カナダ オンタリオ州

ぶどう品種ヴィダルを100%使用。ピーチのフレーバーが印象的で、マンゴーやアプリコット、パパイヤ、リンゴ、洋ナシのフルーツ香を感じ、樽ならではのバニラのフレーバーが立ち上がります。白い花や高級な蜜、フルボディで濃厚でありながらクリスピーな味わいが特徴です。甘い香りですが、飲み口はフレッシュで果実味溢れる現代的な仕上がりです。

銘柄:
Freude Pfalz Eiswein(フロイデ ファルツ アイスヴァイン)
産地:
ドイツ ラインヘッセン

アカシアの花から取った蜂蜜を想わせる芳醇で濃厚な甘みがとても華やかです。収穫してすぐに搾るため、甘すぎずフレッシュ&フルーティーな果実味が感じられ、バランスのとれたワインに仕上がっています。

銘柄:
PELLER ESTATES ICE WINE(ペラーエステイト アイスワイン)
産地:
カナダ オンタリオ州

ハチミツのような甘さと、マンダリンオレンジやアプリコット、ゴールデンパイナップル、ピーチなどの華やかな香りが広がる甘口ワインです。非常に糖度が高く、また冷涼地で育ったぶどうがもつクリーンな酸味が豊富です。

銘柄:
ZANTHO(ツァント)
産地:
オーストリア ブルゲンラント州ノイジ-ドラーゼ

黄金に輝く色調で、イチジクやリンゴ、パパイヤなどのトロピカルフルーツや爽やかなハーブ、蜂蜜を思わせる芳醇な香りが味わえる贅沢なワインです。濃厚な甘さの中に、フレッシュな酸も加わり繊細ですっきりとした味わいです。

合わせる料理

アイスワインと料理をマリア―ジュする場合は、ワインと同じ甘さのもので組み合わせるか、反対に塩分が多く塩辛く感じるものと合わせるのが基本となります。例えば良く合わせられるのはブルーチーズです。ブルーチーズは特有の濃厚な香りと強い塩気があり、そこに濃厚でしっとり甘いアイスワインを合わせることで、すばらしいマリアージュが生まれます。アイスワインと同じ甘さで料理と合わせる事はなかなか難しいのですが、フルーツで合わせるならばシロップで煮詰めたコンポートや、ワインの香りと似たイチジクやパイナップルのドライフルーツなどが、甘さが凝縮されており相性が良いです。

やさしい甘みと芳醇な香りが魅力の貴族のワイン

アイスワインは、ドイツ・オーストリア・カナダの限られた国で生産されている甘口ワインで、希少性が高く「貴族のワイン」とも言われています。豊かな甘みと香りが魅力的なこのワインと、甘口な料理、塩味や酸味が効いたお食事を合わせるなど、様々な楽しみ方で味わってみてはいかがでしょうか。

ワインを愉しめるレストラン・バー

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