ワインの引き出し

 

モスカートとは?
アロマティックなワインの魅力を解剖

執筆者プロフィール

シニアソムリエ 菅原 淳美

ダイニングカフェ カメリアを経て2015年より桃花林ソムリエ。
酒類全般に関する幅広い知識を持ち、利酒師、テキーラマエストロの資格も持つ。数々のソムリエコンクールに挑戦中の期待の若手ソムリエ。

麝香じゃこう(ムスク)」が語源のアロマティックなブドウのモスカートは、白ブドウも有色ブドウもあります。
ほんのり甘く心地よい泡を楽しめると人気のモスカートは、リーズナブルなものも多く、気軽に取り入れることのできるワインです。アルコール度数のあまり高くないものも多くありタンニンも強くないため、あまりアルコールの得意ではない方やワインの渋みが苦手な方でも飲みやすく、多くの人が集まるイベント時にもおすすめです。また甘口のスパークリングワインだけではない豊富な種類があるのもモスカートの魅力です。

モスカートの味わいと特徴

モスカート イメージ画像
モスカートとは

モスカートはギリシャ原産のブドウ品種で古くから栽培されており、栽培用のブドウ品種としては最も古いとも言われています。またモスカートはマスカットの別名で、生食用としても多く栽培されており、よく知られたブドウです。
モスカートからは白ワインが多く造られていますが、赤ワインに適したものもあります。またモスカートを使用したワインはイタリアのDOCGアスティなどの甘口スパークリングワインがとりわけ有名ですが、アルザスで造られるミュスカ・ダルザスなど辛口のものも広く知られています。また、葡萄を干しブドウ状にしてアルコール度数の高い甘口のワインも造られます。
DOCGアスティなどの発泡性の甘口モスカートはやわらかい甘みを持っており、デザートワインとしても楽しめますが、食前酒として親しまれています。
モスカートは国によって呼び方が異なり、フランス語ではミュスカ、英語ではマスカット、スペイン語ではモスカテル、ポルトガル語ではムスカテルと呼ばれています。

モスカートの主な産地

モスカートはイタリアを中心にイタリアのほとんどの地域で栽培されており、モスカート・ビアンコ種、モスカート・ジャッロ種、モスカート・ローザ種などがあります。モスカート・ビアンコ種は甘口発泡ワインであるDOCGアスティやDOCGモスカート・ダスティなどで使用されており、バラのような華やかで芳醇な香りのワインを生み出します。モスカート・ジャッロ種はトレンティーノ・アルト・アディジェ州やヴェネト州、ロンバルディア州などで栽培されており、マスカットのふくよかな香りのする甘口のデザートワインやすっきりとした味わいの辛口ワインが造られています。モスカート・ローザ種はトレンティーノ・アルト・アディジェ州とフリウリ州でのみ栽培されている強いバラの香りを特徴とする黒ブドウで、甘口の赤ワインが造られています。
またフランスのアルザス地方では辛口のミュスカ・ダルザスが造られており、オレンジの花やりんご、菩提樹などの爽やかな味わいになります。南フランスでは天然甘口ワインや酒精強化ワインが造られており、天然甘口ワインではローヌ地方のミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズやルーション地方のミュスカ・ド・リヴザルトなどがあり、酒精強化ワインではラングドック地方のフロンティニャンやミュスカ・ド・フロンティニャンなどがあります。
他にもギリシャやスペイン、ポルトガル、オーストリアや東欧、オーストラリアや南アフリカ、チリ、カリフォルニアなど様々な地域で栽培されています。

デザートにもなるモスカートに合う料理

デザート

モスカートはデザートワインとしてもよく飲まれており、またデザートに合わせやすいワインです。華やかで甘い味わいが魅力のモスカートはイタリアでクリスマスに食べられるパネトーネや、カステラなどの甘みのある素朴なスポンジケーキ、たっぷりのフルーツやナッツの乗ったタルト、フルーツポンチなど、様々なデザートに合わせることができます。和菓子ではフルーツあんみつに合わせるのもおすすめです。

ブルーチーズ

ゴルゴンゾーラ・ドルチェなどマイルドな塩気を持つブルーチーズに優しい甘さのモスカートはよくマッチします。チーズのコクと塩気に合わせることでモスカートの甘さが引き立ち、モスカート単体で味わうのとはまた違う豊かな味わいを楽しむことができます。

食事

ミュスカ・ダルザスなどの辛口のモスカートはもちろん、ほんのり甘みのあるモスカートも食事に合わせることができます。
アスパラガスやカリフラワーなどを使用したシンプルな野菜料理や卵たっぷりのキッシュ、クリームソースのパスタなどがおすすめです。モスカートの豊かな香りが、野菜の青みや爽やかな味わい、卵やクリームの濃厚な味わいを引き立てます。
また中国料理にもモスカートは合います。春巻きや酢豚などの旨みや酸味のある料理と合わせることで、モスカートの華やかな香りをよりいっそう楽しむことができます。

おすすめのモスカートワイン

銘柄:
MARTINI ASTI SPUMANTE(マルティーニ アスティ スプマンテ)
産地:
イタリア ピエモンテ州

イタリア、スプマンテのトップブランドとして最も知られているのがマルティーニです。ゆっくりと手間と時間をかけ、ナチュラルなプロセスを経て出来上がるスプマンテは、とてもクオリティが高く、世界的にも高い評価を得ています。
アスティは、モスカート100%で造られるワインです。すっきりと爽やかな飲み口で、豊かな香りとともに、フルーティーな果実の味わいが広がります。ブドウ本来の甘さが生かされた甘口タイプです。甘酸っぱいフルーツなど、デザートとも良く合います。

銘柄:
GANCIA ASTI SPUMANTE(ガンチア アスティ スプマンテ)
産地:
イタリア ピエモンテ州

1850年にイタリア、ピエモンテ州に設立され1865年にイタリアで初めてスパークリングワインを製造しました。2,000haもあるブドウ畑を契約農家とともに管理し、自社でも30haのブドウ畑を所有しています。ふくよかなマスカットの香りと甘く爽やかな口当たりが特徴です。モスカートで造られる、世界的にも有名な甘口のスプマンテです。

銘柄:
Bottega Moscato Petalo IL Vino dell' Amore(ボッテガ モスカート ペタロ イル ビノ デラモーレ)
産地:
イタリア ヴェネト州

イタリア・ヴェネト州の中部でモスカートのブドウから造られるスパークリングワインで、花びらの意味をなす「ペタロ」と「イル ビノ デラモーレ」は、愛のワインという意味を持ちます。その名にふさわしく、バラの香りが特徴的で甘口なのでお酒が弱い方にも飲みやすくフルーティーな味わいのスパークリングワインです。

銘柄:
Carreta Moscato Dasti(カレッタ モスカート ダスティ)
産地:
イタリア ピエモンテ州

味わい深いピエモンテ州で造られている甘口微発泡ワインです。完熟したブドウの香りが広がりフレッシュな飲み心地です。早飲みにも適しており、ワンランク上の高品質なワインをお楽しみいただけます。レモンやライム、ハーブのような爽やかな香りと、ほんのり優しい口当たりが特徴です。食前酒や生ハムとも相性が良いです。

銘柄:
Athesis Moscato Rosa(アテシス モスカート・ローザ)
産地:
イタリア アルト・アディジェ州

色調は、オレンジのハイライトが射しこむ淡いルビーレッドで、バラの花びらやクローヴの芳香が貴腐ブドウの香りを伴って非常に上品で濃い風味を湛えています。品のある甘さと澄んだ酸、後口に残るアロマが融合し心地よい余韻です。デザートワインとしてはもちろん、タルトやリンゴ、またリコッタを使ったケーキ等とよく合います。

多くの国で愛される親しみやすさが魅力のモスカート

極甘口から辛口まで造られるモスカートは、様々なシチュエーションで楽しむことができるワインです。その華やかな香りで豊かな時間をもたらしてくれるモスカートをぜひご自宅でもお楽しみください。

ワインを愉しめるレストラン・バー

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