新卒採用者に関しては、入社後5~10年は、「基礎をかためる時期」として捉えております。この期間には、仕事を通して基礎知識やスキルを習得し、能動的な学習姿勢を身につけていただきます。また、自分がどのようなキャリアに進んでいきたいかをイメージし、自分自身のキャリアパスイメージを確立していただきたいと考えています。

その後は、適性により、それぞれ異なるキャリアパスとなっていきます。特定の分野のスキルを磨き、より良い商品・サービスを追求する道。会社の情報を社外へ発信し、ご利用に繋げていく仕事に進む道。多くの職種があるからこそキャリアパスもさまざまです。いずれは職場のマネジメントをする立場となり、経営幹部候補として進む道もあります。

中途採用者の場合はさまざまなバックグラウンドがあって入社されるので一様には言えませんが、短期の導入期間を経た後、即戦力として活躍してもらうことを期待しています。

定期的な面談の実施や調査シートの提出を経て、各スタッフの希望するキャリア、また会社がそのスタッフへ期待するキャリアを考慮して決めていきます。

長屋 美穂(営業部 セールス課 アシスタントセールスマネジャー)

長屋 美穂 長屋 美穂
  • 2009年入社

現場での蓄積に加えてさらに知識・経験を身につけるべく日々奮闘しています。

入社のきっかけ

お客様お一人お一人への「親切と和」の精神に根ざしたおもてなしの心を学び、世界の賓客をお迎えする現場に立つことを目指し入社しました。

1年目(2009年4月) 宿泊部 フロント課 スーパーバイザー
チェックイン・チェックアウト業務、館内・館外周辺地域のお問い合わせ対応、宿泊予約受付、お部屋の割り振りやコントロール、電話対応等が主な業務です。日勤もあれば、ホテルは365日稼働しているので当然夜勤もあり体力も必要でした。お客様のお金や個人情報をお預かりするので取り扱いには細心の注意が必要です。華やかなイメージに憧れ、希望が叶った配属でしたが、実際は華やかさだけではなく、膨大な業務を迅速かつ正確に、お客様のニーズを瞬時に理解し笑顔でお応えすることが求められる職場でした。一人前になるため先輩社員の背中を追い、日々勉強しながら奮闘する毎日でした。フロントでの業務は、全館に関わる情報が集約されているため、職場内でのチームワークはもちろんのこと、他部署とのチームワークも大変重要な職場だと感じました。
7年目(2015年7月) 出向 パラオロイヤルリゾート ゲストリレーションズ マネジャー
海外で経験を積みたいと強い希望を出し続けていたことと、偶然グループホテルからの要請内容とタイミングが合ったことからパラオへの出向機会に恵まれました。ゲストリレーションズの業務は、VIPのお出迎え、滞在中のお客様のアテンド、主に日本人のお客様の到着前からご出発までのサポート、滞在中のトラブル対応等、多岐に渡りました。見知らぬ土地でマネジャーとして部下を持ち、国籍の違う現地スタッフと仕事をすることは大きな挑戦でした。多くの壁にぶつかり挫折あり失敗ありの2年間でしたが、パラオで学び得たこと、お客様からいただいた心のこもった多くの感謝のお手紙は、今でも私の仕事への糧であり人生の財産です。
9年目(2017年8月) 帰任 宿泊部 フロント課 アシスタントフロントデスクマネジャー
フロント課での主な業務は入社から6年目までと同じでしたが、新ホテル開業に向けた建て替え期間中でしたので、多くのお客様から応援の声をいただき、あらためてオークラへの信頼と期待度の高さを実感しました。また、海外勤務を経てホテルオークラ東京ならではのきめ細やかなサービスや気遣いのレベルの高さに気が付き、より多くの方々にオークラのことを知っていただきたいと思うようになりましたし、職場を客観的に見て若手への指導も工夫するようになったと思います。
10年目(2018年6月)から現在 営業部 セールス課 アシスタントセールスマネジャー
既存顧客へのフォローアップや営業に加え、新規顧客の開拓、企画書の提案などさまざまな仕事を行っています。お客様の要望を聞き出し、最適なプランの提案、宴席の内容・宿泊客の情報を現場のスタッフへ正確に伝達するのも営業の仕事です。お客様だけではなく、現場のスタッフなど、日々さまざまな人とコミュニケーションをとりながら業務を進めていくことの重要性を感じています。時にはお客様のご希望とホテルの施設や規則、事情の板挟みになるケースもありますが、お客様のお話をよく聞いてホテル側ができる一番の提案を社内で調整しご提案をします。営業も1人では決して成り立ちませんので、各職場の担当スタッフに協力をしてもらいながら、そうした難しい課題にも折り合いをつける柔軟な対応力が求められており、現場での蓄積に加えてさらに知識・経験を身につけるべく日々奮闘しています。
今後の展望

今までの接客経験を活かし、世界のVIPをお迎えする現場に立ち続けること、業務や環境に慣れてしまわずに、常に一歩踏み出し新しいことに挑戦する精神を持ち続けていきたいです。

江口 博隆(管理部 用度課)

江口 博隆 江口 博隆
  • 2005年入社

適正な仕入れ管理は、サービスや飲食の質に直接的に影響すると同時に、費用の原価部分を担うため、非常に重要な業務と日々感じています。

入社のきっかけ

人の役に立つ仕事をしたいと思い、どのような形で役に立つか自分なりに考えた時に、ホテルという場所が自分の頭から離れませんでした。具体的な職種のイメージはなかったのですが、おもてなしやサービス、気配りを学ぶことを通じて、自分を高めていきたいと思い、日本を代表するホテルへの入社を希望しました。

1年目(2005年4月) 料飲部 料飲サービス課 ルームサービス コミウェイター
配属されたばかりの頃は、客室への飲食のデリバリー業務を教えてもらいます。ホテルの客室は、お客様にとっては完全なプライベート空間になるため、お部屋に伺った際に、どのように接客すべきか瞬時に判断することを求められます。お部屋にいるわずかな時間の中で、できるだけお客様に良い印象を残して、満足していただけるよう努めました。繰り返しデリバリーをする中で、オークラの顧客がどのような方々か、身をもって知ることができたのも良い経験でしたし、お客様からホテル全般の質問をいただくことも多く、結果的にホテルについて幅広い知識も身に付きました。夜勤の際に、当時約800室あった客室の1部屋1部屋を回って、ドアノブに掛かった朝食のハンガーメニューを回収する業務が特に印象に残っています。
2年目(2007年1月) SDD室(Strategic Development Deed) 【現総支配人室(経営企画)】
現場のサービスから、1日のほとんどをパソコンと向き合って過ごすデスクワークになり、戸惑いとともに、自分にいきなり務まるのかという不安で一杯だった事を覚えています。ExcelとWordをほぼ一から覚え、部課長以上で行われる大事な会議の資料作成も担当しました。これまでのルームサービスだけの経験では分からない、専門用語の飛び交う会議に出席し、議事録作成もするようになり、本当に必死でした。日々の会議に出ながら、議事録をできるだけ分かりやすく、正確にまとめように努めるうち、会社全体の動きが分かるようになると同時に、会社がその時その時に起こる問題に対して、どのように対処していくかなどを見ることができ、自分の視野が広がる経験ばかりでした。
3年目(2007年10月) 営業部 営業統括課 【現営業部 統括課】
営業統括課は、営業部(法人営業、婚礼、宿泊予約)を後方支援する業務が主で、当時ホテルの宿泊システム、宴会システム、顧客システムが入れ替わるタイミングで、非常に忙しい最中での異動でした。その中でも宴会システムと、顧客システムの営業部内での具体的な運用方法を決めながら、部内にそれを周知していくことを担当しました。時間も限られている中で、会社の大事なデータをきちんと残しつつ、新しいシステムに更新する作業なので、一時的に人手がとても必要になり、多くの方々に協力いただきながら進める根気のいる作業でした。会社のシステム更新という、大きなプロジェクトに関われたことは、自分にとって大きな経験となりました。また日々の業務としては、全社の会議で使用する資料の作成、営業活動に役立ててもらうためのデータ集計作業も担当し、SDD室での経験が大いに役立ちました。
4年目(2008年9月) 営業部 セールス課
営業部を後方支援する立場から、実際にセールスマンとして表に出ていくセールス課に異動となりました。ホテルの代表として、さまざまなお客様に直接お会いして、宴会・宿泊・レストランのご予約を受注する仕事です。また、情報収集をしてご利用を提案したりご予約を承ったりアフターフォローすることも重要な仕事です。担当は病院や医療関係の企業が主で、時には病院や企業のトップに直接ご説明させていただく機会もあり、いろいろな意味で面白さや厳しさを感じました。お客様にとって1件1件の大事な宴会が無事成功に終わるよう、ご要望をお聞きして、それを宴会場スタッフやシェフにきちんと伝えて、助けを借りながら、具体的に形にしていくことも大きな役割の一つで、ホテルについてなるべく幅広く多くの知識を求められますが、宴会が無事成功に終わり、そのおかげで次のお仕事を頂戴できた時は、本当に頑張って良かったと思える瞬間です。
11年目(2015年10月) 経営企画室 【現総支配人室(経営企画)】
本館建て替えのため閉館となり、別館単独での営業に切り替わった直後のタイミングでの異動となりました。客室、レストラン・バー、宴会場等の営業スペースがこれまでの約半分となり、体制が大きく変わる中、会社のさまざまな課題について検討するための資料作成や、予算策定業務にも携わらせてもらいました。
一方で、2019年9月の新ホテルの開業に向け、施設・設備の検討も少しずつ具体化し始め、設計図面の見方もよく分からない中、次々と来る検討課題に、普段は一緒にお仕事をすることの無い建築設計会社、アドバイザー、協力会社の方々のお力をお借りしながら、手探りながらも何とか取り組んで前に進めていくことができました。建て替えのような大きなプロジェクトでは、本当に多くの方々の力無くしては前に進めることができないことを身をもって感じることができました。
14年目(2018年6月) 新本館開業準備室
経営企画室と現場より選抜されたスタッフが集まり、開業準備室が立ち上がりました。図面の確認作業も、営業施設だけではなく、厨房、バックオフィスも含めてより詳細な内容となり、現場スタッフの方々に更なる協力をいただきながら、施設に必要な条件を整理する作業の連続でした。現場の方々の新ホテルへの期待や想いを受けて、その内容を報告する業務は、いつも大きな緊張とプレッシャーを感じましたし、その期待や想いに応えられず力不足を感じる場面も多々ありました。しかしながら、現場の方々から、オペレーションの細かな部分も含めてたくさんのお話を直接聞くことができたのはとても良い経験となりました。また、二度と無い大きなプロジェクトの中で、新ホテルのコンセプトやサービス内容、「オークラ ヘリテージ」「オークラ プレステージ」2つのブランドの差別化など、非常に難しい検討課題が形になっていくプロセスを、開業準備室の立場で間近で見ることができたのは貴重な経験となりました。
15年目(2019年9月) 管理部 用度課
用度課はホテル運営に必要な商品、主に食材、飲料、用品を購入する窓口となる部門で、用品(客用消耗品や雑貨、事務用品)が自分の担当です。ホテルの日々の運営に支障が出ないよう、適正な商品を、適正な価格、適正な量、適正なタイミングで安定して仕入れることが主な業務で、提供するサービスや飲食の質にも直接的に影響すると同時に、費用の原価の部分を担うため、非常に重要な業務と日々感じています。一定の商品知識が無いと務まらない業務のため、各現場で使用している商品やその仕入先がどこかなど常に興味関心を持つと同時に、原価管理も含め、用度課の全体の仕組みを少しでも理解できるよう業務に当たっています。
今後の展望

管理部門の業務に携わるのは初めてで、まだ分からないことばかりですが、費用の管理等、ホテル運営を支える重要な業務が詰まっていると感じ始めているところなので、ゆくゆくはもっと幅広く管理部門の業務を経験して、ホテル運営を支えていけるスタッフになれればと考えています。

中澤 哲也(料飲部 料飲サービス課 山里 マネジャー)

中澤 哲也 中澤 哲也
  • 2002年入社

自分がいる事でお客様やスタッフに安心感を与えられるような存在になりたいです。

入社のきっかけ

学生時代の実習先が、ホテルオークラグアム(ベルボーイ・レストランサービス)とホテルオークラ東京(テラスレストラン)でした。先輩スタッフのサービス・プロ意識を目の当たりにして感銘を受け、ホテルオークラ東京以外の選択肢は考えませんでした。就職活動もホテルオークラ東京以外は受けていません。

1年目(2002年4月) 料飲部 料飲サービス課 テラスレストラン コミウェイター
入社後すぐは、グラス磨きや備品の在庫管理、朝食ブッフェのスタンバイ、清掃等、お客様をお迎えするために必要な準備から始まります。ある時、上司から台風に備えてレストランの庭にある松明を撤去するよう指示されたにも関わらず、誤って捨ててしまったことがありました。当時は初めてのことばかりで失敗や叱られることも多かったです。しかし、毎日繰り返し取り組むうちに体が仕事を覚え、そこから学びが増えていきました。その後オーダーを取るようになるとやりがいも広がりました。今考えると自分のサービスの基礎となる大事な時期だったと思います。
3年目(2004年10月) 料飲部 料飲サービス課 ラ・ベル・エポック シェフウェイター
ラ・ベル・エポックでは、仕上がった料理をお客様のテーブルの近くまで運ぶ担当から始まります。担当エリアの食事の進捗状況を把握し、調理場へ料理提供の声掛けを行うとともに、先輩スタッフの動きを見ながらカトラリーの準備を行うなど、次のサービスの支度を整えます。グランメゾンで過ごすお客様の特別な時間に関わっていることを意識し、緊張感を持ち丁寧にサービスしました。テーブルのメイン担当を任せてもらえるようになった時は、責任を感じるとともにとても嬉しかったです。また、2008年洞爺湖サミット接遇支援において、オークラから派遣されるメンバーに選ばれ、現地で他ホテルの方々とリハーサルを重ね協力して応対しました。国をあげたイベントに関わることができるのもオークラで働く魅力の1つだと思います。
10年目(2011年8月) 料飲部 宴会サービス課 本館宴会サービス アシスタントマネジャー
宴会場ではパーティーだけではなく、会議や展示会などさまざまな宴席が行われます。ウエディング担当者・セールス担当者が、お客様と打ち合わせをして決められた進行(宴席内容)の引き継ぎを受け、当日のマイク出しやお土産の個数確認等を行いながら一発勝負の宴会を円滑に進めます。たくさんのスタッフと協力しながら宴席全体を把握し運営していく業務でした。広い宴会場を把握するのはとても難しいですが、宴席後に幹事様からお礼のお言葉をいただけると大きな達成感があり、レストラン業務とは異なるかけがえのない経験となりました。
11年目(2013年1月) 料飲部 料飲サービス課 オーキッドルーム アシスタントマネジャー
「ホテルオークラ東京」当時のメインダイニングで、お客様は財界や顧客の方々が多く、お料理もお客様の前での取り分けやフランベワゴンサービスが当たり前の日々でプレッシャーを感じてサービスにあたりました。オーキッドルームは貸切宴席も行っていたので、レストランウエディングやピアノ発表会も行われ、宴会場での経験がとても役立ちました。また、アシスタントマネジャーとして売上と経費の管理を学びながらマネジャーのサポートを務めていました。
11年目(2013年5月) 料飲部 料飲サービス課 オーキッドルーム マネジャー
レストランマネジャーはそのレストランの全責任者です。当然、VIPのお客様も担当させていただきました。最初は自分が責任を果たせるのか不安でしたが、先輩スタッフだけではなくお客様からもアドバイスをいただき、そのプレッシャーは徐々に和らいでいきました。サービス品質向上やお客様対応はもちろんですが、売上と人件費や経費の管理も大切な業務でしたので数字を扱う機会も増えました。歴史あるオーキッドルームの名を汚さぬよう1日1日必死に目の前の業務に取り組みました。
14年目(2015年9月) 料飲部 料飲サービス課 ダイニングカフェ カメリア マネジャー
ダイニングカフェ カメリアは当時ホテル別館のロビー階にあり、朝食から行列ができるレストランでフロア面積が広くお客様の回転も速かったです。マネジャーの仕事は責任者としての品質と数字の管理も重要で、サービスやお料理の品質を上げるだけではなく、いかに売上を上げていくか、効率よく運営していくのかを考えるのも職務であり、日々忙しくテーブルレイアウトに頭を使っていました。加えて、経験の浅い若手スタッフも多かったので教育にも力を入れました。忙しい中、メインダイニングとは異なり、コーヒーショップならではの雰囲気があり、新入社員のテラスレストラン時代の経験も活かす事でさらに仕事の幅が広がりました。
15年目(2016年11月) 料飲部 料飲サービス課 山里 マネジャー
入社以来14年間、洋食レストランでのサービスの経験しかなかったので、オークラ伝統の和食堂のマネジャーという職務にはとても不安がありました。今でも日本料理の基本を料理長やサービススタッフに教えていただきながら日々の業務にあたっています。洋食の世界とは全く違う点もあり戸惑うことも多いですが、世界各国、世代、目的もさまざまなお客様に日本料理、日本文化を堪能していただくべく、私自身も作法を勉強しながらホテルマンとして良い経験をさせていただいていると感じています。
今後の展望

目標はより多くのお客様に山里をご利用いただき、日本料理の素晴らしさを知っていただくこと、自分がいる事でお客様やスタッフに安心感を与えられるような存在になりたいです。

竹内 洋樹(料飲部 料飲サービス課 ヌーヴェル・エポック アシスタントマネジャー)

竹内 洋樹 竹内 洋樹
  • 2011年入社

国内外の多くのVIPの対応もこなす一流のおもてなしを学ぶためにオークラを選びました。

入社のきっかけ

学生時代に飲食店でアルバイトしていたのをきっかけにホテル、そして一流のおもてなしを学べるオークラへの入社を希望いたしました。「親切と和」という企業理念の下、今まで国内外の多くのVIPの対応を経験してきたオークラへ憧れ、また自分が実際にそのような名誉ある業務を行いたいという強い気持ちがありました。

1年目(2011年4月) 料飲部 料飲サービス課 ダイニングカフェ カメリア
配属後はキッチンが仕上げた料理を運ぶ仕事から始まり、実際にお客様へサービスすることもありました。勤務形態は泊まりが多く、お客様に対してのサービスだけではなく、グラス、カトラリー磨き、朝食のブッフェのスタンバイや片付けなども担当します。また、食材や貯蔵品、備品の在庫管理、清掃もお客様をお出迎えする上で大切な仕事です。仕事を通じて、社会人、ホテルマン、オークラで働くスタッフとしての立ち振る舞い、マインドを学びました。オークラにいらっしゃるお客様の期待の高さは私の予想を超えるもので、本当にこれで良いのか、これがお客様にとってベストのサービスなのかを自問自答することが多くありました。

また、報連相(報告・連絡・相談)は仕事をする上で大切なものだと先輩、上司に何度も教わりました。ある時、営業中に売り切れになってしまったアイテムをサービスのスタッフ全員に伝えるようにと言われたのですが、タイミングが合わず一人の先輩に伝えることが出来ませんでした。偶然その先輩が売り切れになってしまったアイテムの注文をとってしまい、シェフやキッチンのスタッフ、サービスの先輩にご迷惑をかけたことがありました。迅速かつ正確な報連相の重要さを感じた出来事でした。
2年目(2012年) 料飲部 料飲サービス課 ラ・ベル・エポック
フランスから招聘されたシェフのフェアに参加させていただいたことでラ・ベル・エポックへの憧れが強くなり、当時の上司にアピールし続けて念願の異動が叶いました。異動後はフランス料理の基礎を学ぶべく、改めて料理を運ぶ仕事から始まりました。お客様の食事のスピードに合わせキッチンへ料理提供の声掛けを行い、一方で先輩の動きを見ながら何をすべきか、次に何を求めているのか、など先を読みながらサービスの手伝いを行いました。加えてキャッシャー業務、そして入口においてレストランの顔としてマネジャーとともにお客様をお出迎えすることもしました。シェフ、キャプテンとタイトルが変わる中でお客様の目の前で料理の取り分けを行うデクパージュ、デザートを作るフランベなどを行うようになり、技術と知識の習得に努めました。

ラ・ベル・エポックはオークラの中でも高単価な商品を扱うレストランで、我々はそれに相応しい知識と技術が求められます。自分の技術がどれほどのものなのかを計る意味でも私は積極的にコンクール等に参加をいたしました。30歳以下の若手向けの全国コンクールでは先輩、上司のお力添えもあり、準優勝という結果を残すことが出来ました。中でも印象的だったのはキッチンスタッフとサービススタッフがペアを組んで競う「ホテルオークラグループ フランス料理コンクール」です。USビーフを食材テーマに、優勝を目指してキッチンスタッフのパートナーと時には泊まり込みで練習を行いました。フラッグシップホテルとしてのプレッシャー、参加者顔合わせの際に最年少であることを知ったときは動揺もしましたが、念願の優勝を果たすことが出来ました。そして幸運なことに、協賛団体から副賞としてアメリカ本土へ1週間のUSビーフ研修ツアーにも招待していただきました。改めてオークラのネームバリュー、ホテルの歴史を感じることが出来ました。
7年目(2017年) 出向 ホテル・ニッコー・グアム Food and Beverage Manager
いつかは海外で勤務をし、経験を積みたいと希望を出している中で、ご縁があってホテル・ニッコー・グアムへの出向が決まりました。出向当初は日本と海外、シティホテルとリゾートホテル、とまったく違う環境の中で戸惑うことが多くあったことを覚えています。レストランでの業務だけでなく、日本、グアム内のVIP対応、日本人ゲストのサポートなど業務は多岐に渡りました。今でも、グアムで出会ったお客様がオークラにもお越しいただけていることは、グアムでやってきたことが間違っていなかったと感じる嬉しい瞬間です。また、マネジャーとして会社の方針を実際に現場で働く現地スタッフにうまく伝えることも私の大きな仕事の一つでした。生まれ育った国、環境の違い、当然ながら考え方も違う、また英語でコミュニケーションを取らなくてはいけないことは私にとって初めての挑戦でしたが、2年間の間に信頼関係を築けたかと思います。お客様のみならず、一緒に働いた現地スタッフが来日の際は連絡をくれて一緒に食事をするなど、多くの出会いがかけがえのない財産となっています。
グアムは台風が多い地域で、その威力は日本では考えられない位のものです。宿泊客の安全を確保することはもちろんのこと、食事の提供をどうするか、部屋が取れない方の睡眠スペースをどうするかといった緊急時の対応も経験することが出来ました。管理職、責任者として迅速かつ正確な判断を下し、的確な指示の必要性と行動力を身に付けることが出来ました。
9年目(2019年) 帰任 料飲部 料飲サービス課 フランス料理 ヌーヴェル・エポック アシスタントマネジャー
レストランサービスでは、ヘッドウェイターとして自分の担当エリアを任せていただけるようになり、グランメゾンでお客様が特別な時間を過ごし、ご満足してお帰りいただけるようサービスにあたっています。イベントが行われる際は、担当者としてサービススタッフだけでなく、料理長、キッチンスタッフとも連携をとりながら円滑な運営が出来るようにしています。2023年にはアシスタントマネジャーを担い売上と経費のマネジメントを学びながらマネジャーのサポートを務めています。また、若手スタッフに対しては今まで自分が培ってきた知識やデクパージュ、フランベ技術を継承すべく、育成、教育を行っています。

フランス料理 ラ・ベル・エポックは、The Okura Tokyo開業に伴い店名も変わり、ヌーヴェル・エポックとして新たなスタートを切ったのですが、すぐにコロナウィルスの影響を受けることになりました。アルコール提供の制限、営業時間の短縮などなかなか思い通りの営業を出来ないこともありました。そのような状況下においても、今だからこそ出来ることを考え、またいかにしてお客様に喜んでいただき、かつ売上を上げ、利益を出すかを大切に業務に取り組みました。
将来の総支配人をめざして
オークラニッコーグループ主催の「GM(総支配人)育成プログラム」にも参加をさせていただいています。参加メンバーの中では一番年下ということもあり、研修では毎回学ぶべきことが多くあります。普段のレストラン業務ではなかなか学ぶことが出来ないロジカルな考え方やリーダーシップ論を身につけ、ユニフォームシステムやコーポレートファイナンスなどさまざまな専門知識を役員の方々から直々に教わることも出来ました。役員の方々の前で研修の成果を披露するプレゼンテーションは非常に緊張しましたが、大きな自信になりました。更には予算策定会議にも参加させていただき、来期の会社運営を左右する大切な時間にも立ち会わせていただきました。研修を通じて社内の方々に顔を覚えていただき、多くの人脈を築けたこともこの研修の大きな成果の一つだと感じています。
MPD活動について 学習訓練部会長
料飲部内において、さまざまな活動を通しスタッフの自己啓発を図り、知識や技術の向上を目的とした活動を行うMPD活動の委員も担当しています。具体的には外部講師、専門会社のエキスパートを招いての講習会、先輩社員からの講話会、技術披露会や社内コンペティション、各種資格取得やコンクール参加への支援を行っています。また、部署の垣根を越えて宿泊の方にもご協力いただき、客室ツアーなども実施をいたしました。
個人的にこの学習訓練部会の活動は、実施をした講習会等で何かを学んでもらう、何かを身に付けるということはもちろんですが、未知の事に興味を持つ、勉強をするきっかけになればと思っています。なかなか普段の業務に追われてしまうと他のレストランや他部署がどのように運営をしているか、どのような仕事をしているかを知る機会はありません。この活動を通じて、オークラを知り、互いに刺激しあうことで更に組織として高いレベルで業務が出来るような仕組みづくりのお手伝いをしたいと考えています。
今後の展望

ご来店いただいたお客様にお喜びいただきお帰りいただくことはもちろんのこと、まだオークラをご利用したことがない方など、多くの方々にオークラの魅力を伝える事が出来ればと思います。そして、その魅力を伝える次世代のスタッフ、人材育成も私の大切な任務だと考えています。また、中期、長期的に自分のキャリアを考え、何が必要か、何を学ぶべきかを考えながら日々を過ごし、ホテル運営に必要な知識と経験を身に付けていきたいです。

片山 千絵子(調理部 洋食調理課 オールデイダイニング オーキッド)

片山 千絵子 片山 千絵子
  • 2015年入社

お客様の要望を最大限に叶えることができる料理人に憧れて入社しました。

入社のきっかけ

専門学生時代、アルバイトでホテルオークラ東京の別館にあったダイニングカフェ カメリアで働いていました。そこでスペシャルオーダーが入った際、当時のシェフがお客様の要望を叶えようとしている一生懸命な姿を見て感銘を受け、自分もそういう料理人になりたいと思い入社を希望しました。

1年目(2015年4月) 調理部 洋食調理課 宴会ホット
初めは宴会キッチンの中でも温かい料理を担当する「ホット」に配属され、魚料理を担当していました。魚を焼くスタンバイや仕込みのスタンバイ、お皿や器材のスタンバイ、料理の盛り込み、料理出し、発注、雑務等、様々な業務がありました。また同時に、社会人としての挨拶や言葉遣い、先輩方への気配りなど基本的なことも沢山教わりました。言葉で教えてもらうだけでなく、先輩の仕事をしている背中を見て学ぶことがとても多かったです。
入社して間もないころは、右も左も分からなく、沢山の先輩方から指導を受けました。初めは人それぞれ言っていることが違い、戸惑い苦労することもありました。仕事にも慣れ、周りが見えるようになってくると、それは一人一人がお客様に良い料理を出そうとしているからこその違いであるのだと分かりました。仕事が上手くいかないときもありましたが、他セクションの同期と励まし合いながら乗り越えることができました。

5年目位でThe Okura Tokyo開業に向け、スープ料理を担当することになりました。オークラ伝統のコンソメスープに携われることになり、とても緊張しました。レシピがあっても、その時の食材の状態、気温や湿度、それから自分の体調など、様々な要因で出来上がりの味や状態が変わってしまうということを肌で感じることが出来ました。しかしそんな中でも、毎日変わらない理想とする味にするにはどうしたら良いのだろうかということを常に考え、真剣に向き合いながら仕事をすることを心掛けていました。

それ以外にも、婚礼のメイン料理の付け合わせであるガルニチュールの仕込み、ピラフやオムレツなどの宴会料理まで担当しました。何月何日何時にどこの宴会場で何名の宴席があるということは決まっているため、そこへ向けて一番状態の良いものを出すにはどうしたら良いのかを考え業務に生かすことを宴会調理で学ぶことができました。
6年目(2020年) 産休・出産・育休
7年目(2021年) 調理部 洋食調理課 オールデイダイニング オーキッド
2020年に第1子を出産。約1年の育休から明けて、オールデイダイニング オーキッドに配属されました。ホテルで一番営業時間が長いレストランで、キッチンもお客様から見えるオープンキッチンとなっています。私は現在、2時間の時間短縮勤務にて働いています。主にコールド場、ホット場の仕込み。朝食からランチの営業や料理出しを担当しています。常に時間に追われ、周りの人よりも働いている時間は短いですが、その分その決められた時間内で自分の出来る最大限の仕事をするように努力しています。

レストランは注文がたくさん入ってくるので、お客様に出来立ての料理をお待たせしないように、絶え間なく料理を出し続けなければならないので、頭の回転とスピード力も必要でした。宴会の時とはまた違った忙しさで、慣れるまでは少し大変でした。
また、時短勤務ということもあり決まったセクションはなく、その代わり、今自分がどこで何をするのが適切なのか、常に周りを見て考えながら臨機応変に動ける力が必要とされました。
復帰したての頃は、保育園もお休みで預け先が無く、クリスマスや年末年始など繁忙期に働けないことや、子供の熱で急に仕事を休むことになり職場に迷惑をかけてしまうこともあり悩むことも多かったのですが、職場の皆さんが嫌な顔ひとつせずに沢山助けていただきとても感謝しています。
今後の展望

調理部の女性は年々増えてきてはいますが、まだまだ少ないと感じています。私自身、結婚、出産を経て働いていますが、働きたくても働けないことのもどかしさや葛藤、独身の頃よりも勝手が違うことなど、仕事のキャリアアップと子育ての両立の難しさを痛感しています。しかし、これから入社してくる方にとって働きやすい環境に出来るような、ロールモデルとなることが今後の目標です。

服部 綾佳(営業部 宴会予約課)

服部 綾佳 服部 綾佳
  • 2017年入社

人の幸せのお手伝いできる仕事がしたいと思い、ウエディングプランナーになりたいという夢を持ち続けていました。

入社のきっかけ

ホテルオークラ東京のいずれは婚礼部門で働けたらと思い、新卒採用に応募しました。ウエディングプランナーになりたいと夢を持ったのが中学生時代からです。
クラスや部活動の友人からの悩みを受けることが多く、「救われたよ」「ありがとう」と言ってくれたことが素直に嬉しく思えました。そして、私も困難な状況になった時に話を聞いてくれた人達に助けられたことで、人と人との繋がりの素晴らしさを実感しました。「人の幸せのお手伝いできる仕事がしたい」と思い職業を調べてみたらウエディングプランナーという仕事を見つけ志すようになりました。
結婚式場はその場限りのイメージがある一方、ホテルウエディングは宿泊やレストランがありその後も長いお手伝いができる場所であり、幸せを感じてもらえたその先も見届けられる場所は他にはないと思い、就職活動はホテルに絞り活動しました。そして、オークラの企業理念である「親切と和」という言葉が私のそれまでの経験とも重なりとても共感できました。

1年目(2017年) 料飲部 料飲サービス課 桃花林
ウェイトレスとして料理やお飲み物のご提供や後片付けを中心に担当しました。
レベルの高いサービスを求められるお客様に対して、先輩方がされるおもてなしを目の前で学べたことが何よりも勉強になり良かったことです。実務経験を通して、レベルの高いサービスとは、レストランとしてのノウハウやスタッフがもつ技術的な知識・経験に加えて、スタッフ一人一人のお客様とのコミュニケーション力も重要なサービスだと実感することができました。スタッフを好んでご来店くださるお客様がいる、美味しい食事と楽しい会話を求めて足を運んでくださるお客様に対してのおもてなしを学べました。頻繁にご来店いただくお客様からお声がけくださり、会話を楽しまれるお客様に対してはさまざまな話ができるようになりました。2019年にはチーフウェイターとなり体力的にきつい時期がありましたが、とてもやりがいを感じながら楽しく働くことができました。
4年目(2020年) 料飲部 料飲サービス課 ルームサービス キャプテン
ご宿泊中のお客様から食事のオーダーを電話でお受けしたり、ご宿泊予定のお客様からケーキやワイン等の手配のご依頼の対応、またそれらの会計業務を行っていました。
お客様の依頼を直接承るオーダーテイカーは、宿泊部門や各レストランなどホテルのさまざまな部門と関わりのある仕事であることから、ここでの経験を通してホテルのさまざまな仕事の一端に触れ理解が深まりました。また、宿泊のお客様は国内だけではなく海外からお越しの方も多く、語学力を求められたことや、電話をお受けしたその場で臨機応変に対応しなければならないことに当初はとても苦戦しました。前職場では先輩に相談して決めていたことをこの職場では自分で考え最適解を導き出して接客をしなければならないこと、対面でお話する仕事ではないため、私の声だけでおもてなしの心を伝える難しさを感じました。

東京オリンピック開催中は、さまざまな国からお客様が来られ、その対応はイレギュラーなことが多く、それを私一人で対応しなければならないプレッシャーに押しつぶされそうになりましたが、今思い返すと修羅場といってよい二度とないかもしれない経験をすることができたと感じています。また、普段とは異なる海外の賓客から直接オーダーをお受けしたことはかけがえのない経験になりました。接客のほか、パソコンやキャッシャーなどの事務・会計業務も経験でき良い勉強になりました。夜勤や時には繁忙な時期もあり大変でしたが乗り越えられたのは、私の様子を陰ながら見守ってくださった他部署の先輩方や仕事の悩みを聞き理解していただける方がいたことであり大変感謝しています。
7年目(2023年) 営業部 宴会予約課
結婚式・披露宴を検討中のおふたりに対して会場をご案内しご要望を伺いながら費用を見積もり、ご成約をいただくことが婚礼部門の仕事です。成約後は挙式前にあらかじめ写真撮影を行う前撮り写真や結納の手配も行いながら当日までの打合わせを適時行います。
異動間もないため職務経歴として語るにはまだ経験がありませんが、皆さんから声をかけてくださり先輩に気軽に相談できるなど心理的安全性の高い職場だと感じています。
私が目指してきた仕事に携われていることが何より嬉しく毎日充実しています。オークラを候補としていただいている方々に私自身がこれまでの経験で得たオークラの魅力を伝えながら、お客様に寄り添い一緒に考えるスタンスが大切だと思っています。お見積りした金額にご納得いただけるような幸せなひとときを過ごしてもらえるように頑張りたいと思っています。
今後の展望

早く戦力になって先輩方に報いることができればと思います。先輩の接客から学ぶことは大変多く、
特にオークラのウエディングの魅力について、自信を持ってお伝えしている姿勢は早く身に付けたいですし
私自身もオークラの魅力を働く中でもっと体感したいと思います。
限られた時間の中でのお客様に合わせた接客は難しい面もありますが、お客様との関係性を早期に構築しながらオークラの魅力をご理解いただき、プランナーとして私にお任せいただく安心感を感じていただけるよう取り組んでいきたいと思います。

鈴木 久美子(総支配人室 コンシェルジュ)

鈴木 久美子 鈴木 久美子
  • 2019年(中途)入社

一度退職し再就職するまで15年間国内外で働いた私が、再度オークラへ入社を希望しました。

入社のきっかけ

学校の実習でオークラの客室清掃を担当し、先輩の『私たちはただ清掃をしているのではなく、前泊のお客様が滞在された気配を消すのが仕事なの』という言葉に感動し、また自分の清掃した客室が商品として販売されることにやりがいを感じました。在学中に1年間、海外留学をし、自分が外国人として現地の方々にお世話になったことがきっかけで、帰国後は日本に来る海外ゲストの日本滞在の不安を解消する手伝いができる仕事に就きたいと考え、外国籍のお客様が半数を占めるオークラで働きたいと思いました。

1~2年目(2002年4月~2004年3月退職) 宿泊部 電話交換室
代表電話での取次ぎ・案内/客室電話の対応が業務です。入社当時は夜勤があり、24時間体制で代表電話にかかってくる電話の応対をしていました。苦手分野の電話応対が主な業務の部署に配属になり、相手の様子が見えない、顔の見えない接客と、通話料金が発生している以上お待たせをしてはいけないという焦りとプレッシャーで常にストレスを感じる日々でした。そんな中、先輩がその仕事が自分に合っているか合っていないか、好きか嫌いかは3年やってみないと分からないものだとアドバイスをしてくださり、苦手なことも3年続けてみてからその先を考えようと心を入れ替えるきっかけとなりました。

夜勤中は、8割ほどが海外から客室宛の電話で、宿泊者の名前を聞き取るのに苦戦しました。対策として、先輩が英語対応の訓練をしてくださったり、個人的にNHKの語学番組、ラジオ英会話を活用し、すきま時間にお金をかけずにできる学習法として楽しみながら学んでいきました。
嫌がらせ電話、卑猥な電話、高圧的な要求の多い電話による怖い思いをすることもありましたが、先輩からはどんな内容の電話であっても、殴られることはないから安全!と諭され乗り越えました。
2年で退職、先輩のアドバイス通り3年間は続けられませんでしたが、新卒入社後、電話交換室にて正しい言葉遣い、発声方法、英語対応を学べたことは、その後の仕事においても大きなプラスとなりました。
2019年11月再就職 総支配人室 コンシェルジュ
2004年に退職し、2019年に再就職するまでの約15年間は、米国のテーマパークで3年間、日本のリゾートホテルで12年間働きました。ホテルでは、ベル・フロント・ルームサービス・客室電話のオーダーテイカーを経験し、海外勤務では、テーマパーク内の総合案内や世界中の系列宿泊施設の予約業務を担当し、世界中から雇用されているさまざまな人種・国籍・文化的背景をもった従業員と相部屋の寮で一緒に生活をしながら仕事現場と生活を通して、国際的な対人力・理解力を磨きました。
これらの経験を、新卒時に大切に育ててくださったオークラの先輩方へ対して、今度は自分が後輩に指導をできる立場になって恩を返したいと思い、再度オークラへの入社を希望しました。

コンシェルジュデスクにてホテル館内・館外のご案内、外部レストラン予約、各種チケット手配、メールでの案内業務などを主に担当しております。
コンシェルジュでは、お問い合せの範囲内容が、ホテル館内のみならず、ホテル外のレストラン、東京都内全域および日本中の観光地まで、多岐に亘るため、今まで生きていた狭い見識の中では太刀打ちできない状況でした。休日の度に、都内のいたるところを歩き回り、自分ではなかなか訪れることが難しい場所はテレビの情報系番組や新聞・雑誌の記事を積極的に収集する習慣が身に付きました。何気なく見聞きしたものが仕事に生きてくるという経験を何度もし、日々アンテナを張りながら生活をするようになりました。
起きることすべてに無駄なことは何一つないと実感しています。

コロナ禍でホテルの稼働が下がった期間は、フロントに研修として異動し、9ヵ月間勤務しました。
フロント経験は他社であったものの、ホテルが変われば、手順もルールも違いますので、新たに学ぶことが多くありました。また、ホテル勤務において24時間の流れを知ることは必要と思い、短期間でしたが夜勤業務にも入れていただきました。
フロント夜勤時は、他部署が営業終了後の問い合わせがすべてフロントに入るため、昼間の時間帯よりも対応内容が幅広くなり、さまざまな業務が集約されているフロントの業務量・知識量に圧倒されましたが、そのおかげでホテル館内の知識を深めることができました。
2022年の秋頃よりインバウンドゲストの宿泊が増えてきて、コンシェルジュカウンターでの応対、メールでのお問い合わせが急増加しています。現在は限られた時間と人員の中でいかに丁寧かつ効率的に対応していくかをコンシェルジュチーム内の皆で模索しながら勤務しております。
またコロナ禍の数年の間に、閉店や新たに開業した店舗が非常に多くあり、最新情報の収集とホテル内にあるデータの更新を急いで行っております。
今後の展望

これからますます増えてくるインバウンドゲストに対して、そのお客様の文化的背景・習慣に関する教養を高め、そのお客様に沿ったよりよいご提案がスムーズにできるように経験と知識を積むことです。働くうえで大事なのは一緒に働く仲間であることを実感しております。チーム内の信頼を高め、どこの部署よりもチームワークが強く、楽しい職場を作ることが目標です。

河内 宏治(宿泊部 客室課 シニアフロアマネジャー)

河内 宏治 河内 宏治
  • 2005年入社

スペシャリストを目指しつつ他部署とより円滑に業務を行うことが出来るよう、窓口になっていけたらと思います。

入社のきっかけ

就職活動中に漠然と接客業を考えていた中、立ち寄った本館ロビーの、今まで感じたことのない雰囲気と重厚感に圧倒され、何がそうさせているのか?と興味を持ったことがきっかけです。あの空気の中で働くことを夢見てしまいました。

1年目(2005年4月) 宿泊部 客室課
~商品を学ぶ~(ルームチェッカー/ミニバーの管理/ゲストからの電話対応)
ホテルの知識が全く無い状態で入社。客室清掃の仕上がりをチェックする業務につきました。
オークラの客室として提供するまでに、客室清掃や多数ある備品の発注と納品、そして管理。
一つの部屋を販売するまでに多くの人が携わり成り立っていることを学びました。時期的に、海外からのインバウンドの団体が非常に多い頃でした。2009年にはフロアキャプテンとなり、多くのお部屋が一斉にチェックアウトし、次のお客様のご到着までに部屋を仕上げるという毎日のお客様の入れ替わりの激しさに目を回しながらも、全てのお部屋が整った時の達成感は今でも忘れられません。
8年目(2012年) 宿泊部 フロント課 スーパーバイザー
~接客を学ぶ~(カウンター業務/チェックイン・チェックアウト/問い合わせの応対)
多種多様なお客様がいらっしゃる中、先輩方の接客は何一つ同じものが無くお客様に合わせた、立ち振る舞いや言葉選びなどを見て衝撃を受けました。“マニュアルが無い”とも言われるオークラのサービスの現場に立つ恐怖と接客の楽しさとが入り混じった環境でした。多くの失敗もしましたが、沢山の叱咤とフォローを受けて、日々試行錯誤を繰り返していました。
11年目(2015年) 出向 ホテル日航立川 東京 日航立川開業準備室
~学んだことを生かす~(開業準備/宿泊業務全般/カウンター業務/客室メンテナンス)
本館の建て替えのタイミングで、虎ノ門を離れ出向し、グループホテルの開業に携わらせていただきました。
マネージャーとして主にフロント業務と客室管理を担当し、入社より培った経験が力になりました。アメニティーの置き方からタオルのセット場所まで、一から決めなければいけないことばかりで課員や清掃協力会社と協力し合いながら業務にあたったことは良い思い出です。
15年目(2019年) 帰任 宿泊部 ゲストサービス課 スーパーバイザー
~オークラ帰任とホテル開業~(フロント*インチャージ業務/カウンター業務/会計業務)
4年ぶりに東京に帰任しフロントに戻り、夜勤のインチャージ業務につきました。別館単独営業中ではありましたが、出向していたホテルとは異なり規模も大きく、関わるスタッフの数やゲストからの期待など、改めてホテルオークラ東京がどういうホテルなのか身をもって感じました。The Okura Tokyoの開業を迎え、より多くの方が新ホテルに興味を持ってくださり、夜遅い時間帯も問い合わせの電話が鳴りやまなかったことは印象に残っています。*インチャージ…勤務時間帯の責任者
19年目(2023年) 宿泊部 客室課 シニアフロアマネジャー
~10年ぶりの客室課復帰~(ヘリテージインチャージ/ルームチェッカー)
10年ぶりに客室課に戻ってきました。客室課の主な業務であるルームチェック業務を担当するとともにヘリテージウイングのインチャージ業務を行っています。オークラ東京にお越しになるお客様に、ご満足いただけるよう客室の品質維持に努めております。これまでに学んできたことを少しでも客室課に還元できるよう頑張ります!
今後の展望

異動希望がかなっての客室課ですので、スペシャリストを目指しつつ
他部署とより円滑に業務を行うことが出来るよう、窓口になっていけたらと思います。

※部署名、レストラン名は、在籍当時の名称となります。

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